オンライン英会話で英会話の初心者が緊張してしまう原因と対策

私は約15年前に初めてオンライン英会話を受講しました。当時は毎回緊張し、外国人講師とうまく英語で会話できなかったことを思い出します。

そんな私も、今はオンライン英会話の講師として、日々生徒さんの英語力向上に努めています。これまで数えきれないほどオンラインでレッスンをしてきました。しかし、未だに少し緊張することがあります。講師の私ですら緊張するのですから、初心者の生徒さんが緊張するのも無理はないと思います。

現在、オンラインレッスンは普及し、多くの方が利用しています。しかし、以前の私のように緊張して思うようにレッスンを受けられず、困っている方も多いと聞きます。

今回のブログでは、自身の体験をもとに、以下の3点についてお話しします。

1. オンラインレッスンで緊張する原因

2. 緊張を緩和するための対策

3. 英会話講師として、日々気を付けていること

オンラインレッスンで毎回緊張し困っている方、オンラインレッスンに興味がある方、またオンラインレッスンで挫折しかけている方にとって、このブログが参考になれば幸いです。

オンラインレッスンで緊張する原因

なぜ緊張してしまうのでしょうか。私の場合、主な原因は以下の5つでした。

1. 相手のことをよく知らない

2. レッスンの事前情報がない

3. オンラインに慣れていない

4. 自分の英語力に自信がない

5. 過去のトラウマ

これから、これらの原因について詳しく見ていきます。

相手のことをよく知らない

相手がどういう人か分からないと、自然と緊張してしまいます。これはオンラインでも、対面でも同じです。人間は未知のものに対して警戒心が働きます。そして、それが緊張として表れるのです。

一度関係が構築されれば、緊張も緩和されるでしょう。しかし通常、オンライン英会話ではレッスンごとに講師が変わることがよくあります。講師が固定されていないことが多いのです。

実際に私は、毎回違う講師のレッスンを受講していました。以前受講した講師の予約がとれなかったり、突然退職されたりしたためです。

こうして、どの講師とも信頼関係を築けないという悪循環に陥っていきました。このような理由から、毎回新しい講師に対し警戒心が働き、緊張していたのです。

レッスンの事前情報がない

皆さんは、発表会などで緊張した経験はありませんか?私はあります。特に準備不足を感じる時は、なおさら緊張してしまいます。この種の緊張を和らげるためには、徹底した準備が必要です。これは英会話のレッスンでも同様です。

事前にどんな内容を勉強するのか分かっていれば、準備をすることができます。準備ができれば、緊張も多少和らぐでしょう。しかし、事前にレッスンの情報がないと、準備ができません。準備ができないと、

「今日は何をやるんだろう…」

「間違えまくったらどうしよう…」

といったマイナスの思考が頭を巡り、不安に支配されます。実際に私もその不安が緊張に繋がっていました。

オンラインに慣れていない

私がオンライン英会話を始めた約15年前は、まだ対面でのレッスンが主流でした。当時、私も某大手の英会話スクールで対面レッスンを受講していました。しかし、途中で挫折してしまいました。そこで、とりあえず始めたのがオンラインレッスンでした。

初回のオンラインレッスンを受けたとき、対面レッスンにはない違和感を覚えました。特に、相手の感情が読み取りにくいと感じました。感情が分かりにくいと、相手が何を考えているのかが推測できません。そのため、

「先生の反応が薄い…何かおかしなことを言ったかな?」

「今、発言してもいいのかな?」

「先生は私の発言を理解してくれたのかな?」

といった不安がよく頭をよぎりました。

さらに、当時はネットの接続が途中で切断されることがよくありました。その原因が自分にあるのか、相手側にあるのか分からないことも、不安を増大させました。

これらの要素が複合的に絡み合い、緊張として表れていたのです。

自分の英語力に自信がない

オンラインレッスンを始めた当時、私のTOEICスコアは400点ほどでした。お世辞にも英語力が高いとは言えず、会話なんてとてもできる状態ではありませんでした。

そのためレッスン中は常に、

「文法を間違えたらどうしよう…」

「おかしなことを言って変に思われたらどうしよう…」

といった不安に駆られていました。

今振り返れば、語学学習は間違えてこそ上達するものです。しかし当時の私は、間違えることに対して一種の恐怖感を覚えていました。このように自分の英語力に全く自信が持てず、それも緊張に繋がっていました。

過去のトラウマ

過去のオンラインレッスンで、以下のような経験をしたことがあります。

・気まずい沈黙

・ため息をつかれる

気まずい沈黙

英語力が乏しかった私は、講師の質問にうまく返答できませんでした。講師が質問しても、

Ah...

I think...

といった具合に、頭の中で文章を作るのに時間がかかり、その間気まずい沈黙が流れました。

また、講師がいろいろと質問をしてくれるのですが、私の返答は

Yes!

It's good!

のように単語でしか返せないことが多かったです。そうなると、講師が次の質問を考えるまで、再び気まずい沈黙が流れてしまいました。

ため息をつかれる

講師からため息をつかれたこともあります。講師の質問がうまく聞き取れず、

「Pardon?」

「Sorry?」

を連呼していたら、講師が呆れたのか、ため息をつかれました。

私はわざとではなく、一生懸命に理解しようとしていました。しかし、こうした態度を取られたことで、軽くショックを受けました。このような経験も、緊張してしまう原因になっていたのだと思います。

緊張を緩和するための対策

長年オンラインレッスンを続けてきて分かったことがあります。それは、緊張を完全に取り除くことはできないということです。しかし、緊張を和らげる方法はあります。

ここでは、私が実践した緊張を緩和する対策についてお話しします。

・講師を日本人の担任制にする

・事前情報を共有してもらう

・場数を増やす

講師を日本人の担任制にする

オンラインレッスンの経験を踏まえ、私がまず行ったのは、講師を日本人にすることと、担任制にすることでした。

その理由は、以下の通りです。

・関係構築と維持がしやすい

・分からないことを日本語で質問できる

・過去のトラウマを避けることができる

関係構築と維持がしやすい

日本人講師は、外国人講師に比べて関係を築きやすいと考えました。というのもお互いに母語は日本語だからです。日本語での会話を通じて、より深くお互いを理解できると思いました。

また担任制にすることで、関係が継続します。そうすると、講師と生徒の信頼関係が持続すると考えました。

もちろん、日本人講師とのレッスンも最初は緊張しました。しかし実際には、思っていたよりも早く信頼関係を築くことができました。

分からないことを日本語で質問できる

オンライン英会話では講師が外国人でした。初心者の私にとって、英語だけでレッスンを受けるのはハードルが高かったです。そうしたことも、日本人講師を選んだ理由の一つです。

お互いに母語が日本語です。いざとなった時には日本語で質問ができます。また、回答も日本語で得られます。これにより、英語でレッスンを受けるよりも具体的に理解が深まりました。

当時の私は自分の英語力に自信がありませんでした。しかし、このように日本語を使いながら着実に英語力を向上させることで、同時に自信もつけていきました。

過去のトラウマを避けることができる

過去レッスン中に、気まずい沈黙や、ため息をつかれるといった経験をしました。これらのトラウマも、日本人講師を選んだ理由の一つです。先述の通り、講師が日本人であれば日本語が通じます。

英語で言いたいことが言えなければ、日本語で質問できます。また聞き取れなかった場合も日本語で教えてもらうことが可能です。実際、以前のトラウマを再び経験することはなく、緊張を和らげながら受講することができました。

事前にレッスン内容を共有してもらう

レッスンの前に講師にお願いして、事前にレッスンの内容を共有してもらいました。日本人講師であれば、日本語でお願いできるので問題ないかと思います。外国人講師の場合は、以下のように伝えると良いでしょう。

I have a question.
質問があります。

What are we going to learn in the next lesson?
次のレッスンでは何を学びますか?

I want to prepare for the lesson.
レッスンの準備をしたいです。

So can you share the details with me?
そのため、内容を教えていただけますか?

内容を共有してもらったら、予習や復習を行いました。このように、事前準備を行いレッスンに対する不安を軽減させました。

場数を増やす

最後に行った対策として、場数を増やすことにしました。オンラインの感覚に慣れていなかったため、単純にオンラインレッスンの回数を増やしたのです。

オンラインが難しければ対面レッスンでも良いのでは?と思う方もいるかもしれません。しかし、オンラインレッスンの方が料金が安かったり、通学時間を削減できるなどのメリットがあります。これらのメリットを活かすため、どうしてもオンラインでレッスンを受けたかったのです。

先ほど、画面越しでは相手の感情を読み取りにくいとお話ししました。そのため、レッスン中に相手がどう思っているのかを尋ねるようにしました。例えば、相手が外国人講師であれば次のような質問をします。

Did I say something strange?
何かおかしなことを言いましたか?

Did you get what I meant?
私の言いたいことが伝わりましたか?

こうして、直接質問して確認すると、実際には自分の思い過ごしであるケースが多かったことが分かりました。

こうした取り組みを続けた結果、3ヵ月ほどでオンラインレッスンに順応できました。これらの工夫を通じて、不安を軽減し、緊張を和らげるよう努めました。

英会話講師として、日々気を付けていること

さて、私はもともと英会話の初心者でした。しかし、今では生徒さんにオンラインで英語を教えるまでになりました。

生徒さんには、私が経験したような苦い思いをしてほしくありません。そのため、以下の点に気を付けてレッスンを行っています。

・アイスブレイクは日本語で行う

・普段の2~3割増しのオーバーリアクションをとる

・間違うことを奨励する

アイスブレイクは日本語で行う

レッスンの始めはどうしても少し緊張するものです。そのため、最初から英語でフルエンジンで話しかけることはしません。

まずは慣れている日本語で、

「最近暑いですね」

「最近、英語の勉強はいかがですか?」

といった日常会話を少しします。こうして緊張をほぐしてから、レッスンに入ります。最初から英会話で始めると、生徒さんも身構えてしまうことがあるからです。生徒さんには自然体でレッスンに臨んでほしいので、このような方法をとっています。

また、レッスン中も気分転換に日本語で会話することがあります。そうすることで、生徒さんの英語に対するモチベーションを保つことができます。さらに、どのような英語表現を学びたいかも自然に引き出すことができます。

このように、母国語を適宜活用しながら緊張を和らげるようにしています。

普段の2~3割増しのオーバーリアクションをとる

先ほど、オンラインでは感情が伝わりにくいという話をしました。これはオンライン英会話だけでなく、以前勤めていた会社のオンライン会議でも同様に感じました。特にコロナ禍の際、社内会議や社外とのミーティングもオンラインでした。

その時、上司から「普段の2~3割増しのオーバーリアクションをとれ」と言われたことがあります。

例えば、

・笑うところではしっかりと笑う。

・謝罪すべきところでは真摯に申し訳ない感情を表す。

・褒めるべきところでは手を叩いて褒める。

など、ジェスチャーを使って感情を表現しました。このように、表情やジェスチャーを強調することで、相手に自分の感情がよりはっきりと伝わることが分かりました。

ただし、あまりにも大げさだと不自然になってしまうので、自然に振る舞えるように訓練する必要があります。生徒さんには、「この人は何を考えているのだろう?」と不安にさせたくありません。過去の経験から、少しオーバーなリアクションをすることで、自分の気持ちを確実に伝えるよう工夫しています。

間違うことを奨励する

私は生徒さんに対して、フリートークの際などにどんどん間違うことを奨励しています。間違えても構わないので、積極的にアウトプットしてほしいと伝えています。私自身、これまで英語、中国語、インドネシア語を勉強してきて分かったことがあります。それは、語学の勉強は技術を磨くことに似ているということです。

例えば、野球の守備を上達させるためには、たくさんノックを受ける必要があります。最初はうまく捕球できないかもしれません。しかし、練習を重ねるうちに捕球の技術が向上するはずです。語学も同じです。たくさん話して、間違えて、修正して、再び話す。このサイクルを繰り返さなければ、会話の技術は向上しません。

またたとえ間違えても、外国の方々は気にしていないです。当然ベトナム人や台湾人などの非ネイティブの方々も多くのミスを犯します。それでも、みんなしっかりと話を聞いてくれます。

「たくさん間違えても問題ない。むしろ、それは必要なことだ。」このようなマインドを育てることで、レッスン中の緊張を少しでも和らげるよう努めています。

まとめ

オンライン英会話で緊張するのは、特に初心者にとって自然なことです。緊張を和らげるためには、自分に合った環境を整えることが大切です。私の場合、

・講師を日本人の担任制にする

・事前にレッスン内容を共有してもらう

・レッスン回数を増やす

ことで、オンラインレッスンに対する緊張を和らげる対策をしました。

現在、英会話講師として、私は生徒さんに対して、

・アイスブレイクは日本語で行う

・普段の2~3割増しのオーバーリアクションをとる

・間違うことを奨励する

これらの点に特に気を付けながらレッスンを進めています。

こうすることで、生徒さんが緊張を感じることなく、安心してレッスンに取り組めるよう努めています。オンライン英会話の利点を最大限に活かし、楽しみながら英語力を向上させていきましょう。

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