悔しいほど聞き取れない英語…原因は〇〇!着実なリスニング上達方法を伝授
「英語が聞き取れなくて、本当に悔しい!」
一生懸命勉強しているのに、ネイティブの会話や映画のセリフが聞き取れない…。このように、悔しい思いを抱えている方は、決して少なくありません。
「単語力?」「文法力?」もちろん、それらも大切です。しかし、実はあなたが英語を聞き取れないのには、多くの学習者が見落としがちな、もっと根本的な「原因」が隠されているのかもしれません。
そこでこの記事では、あなたが英語を聞き取れない原因をタイプ別に整理し、その特徴を明らかにしていきます。そして、英語特有の音声変化やリズムといった「聞き取りの壁」を乗り越え、着実にリスニング力を向上させるための具体的な5つのステップ、さらにおすすめの学習法や教材まで、余すことなくお伝えします。
目次
悔しいほど英語が聞き取れない…あなたのタイプ別の原因と対策
英語が聞き取れない原因はさまざまですが、主に次のタイプに分けられます。
- タイプ1:何度聞いても、何を言っているのか分からない
- タイプ2:単語は少し聞き取れるが、文全体の意味が理解できない
- タイプ3:聞いているときは分かっても、内容がすぐに頭から抜けてしまう
- タイプ4:聞こえた音が、知っているはずの単語やイメージと違う
まずは、英語が聞き取れない原因を知り、適切な対策を実践しましょう。
タイプ1:何度聞いても、何を言っているのか分からない
繰り返し聞いても内容が聞き取れない場合は、基礎となる語彙力や文法知識が不足している可能性が高いです。なぜなら知らない単語や理解できない文法が多ければ、何度聞いても内容は把握できないからです。
対策: 語彙力・文法力を鍛える
リスニング練習と並行して、スクリプト(台本)を丁寧に読み込みます。知らない単語や文法があれば、一つずつ確認し、理解を深めていきましょう。
語彙力や文法力を鍛えると、聞き取り能力の向上に繋がります。
タイプ2:単語は少し聞き取れるが、文全体の意味が理解できない
単語の断片を聞き取れても、文全体の意味が繋がらない場合は、文の構造を把握できていないことが原因かもしれません。例えば、主語が長かったり、関係代名詞などが使われたりすると、複雑な文章になるため、聞き取りが難しくなります。
対策STEP1: 文の構造分析
そこで、スクリプトを読む際に、文の構造(主語や動詞、目的語、修飾語句など)を正確に分析する練習をしましょう。どこが文の骨格で、どこが補足情報なのかを意識します。
例文:"My brother plays soccer in the park every day."
(私の兄は、毎日公園でサッカーをします。)
文の骨格を見つける
まず、この文の「誰が」「何をする」という中心部分を探します。
・主語 (S): My brother (私の兄は)
・動詞 (V): plays (します)
・目的語 (O): soccer (サッカーを)
→ 骨格: My brother plays soccer. (私の兄はサッカーをします)
修飾語句を特定する
文の骨格に情報を付け加えている部分を見つけます。
・場所を表す語句 (副詞句): in the park (公園で)
・時を表す語句 (副詞句): every day (毎日)
対策STEP2:スラッシュリーディングの実践
さらにスラッシュリーディングという方法も有効です。これは英文に区切りを入れながら文の構造を理解する方法です。この方法を使って、スクリプトを音読しつつ、英文を先頭から順に意味をとらえる練習を重ねていきましょう。
My brother / plays soccer / in the park / every day.
スラッシュごとの意味理解
・My brother /→ 私の兄は /
・plays soccer /→ サッカーをします /
・in the park /→ 公園で /
・every day.→ 毎日
タイプ3:聞いているときは分かっても、内容がすぐに頭から抜けてしまう
リスニング中は理解できているつもりでも、聴き終わった後に内容を思い出せないケースがあります。内容がすぐに頭から抜けてしまうタイプは、中級レベルの方に多く見られる悩みです。原因としては、聞いた情報を一時的に記憶に留めておく力(ワーキングメモリ)が追いついていない可能性があります。
対策: 「リテンション」トレーニングの実践
聞いた英語を記憶し、声に出すことで、聞き取った内容を記憶する力を鍛えます。具体的な方法は後のステップで詳しく解説しているので参考にしてみてください。
タイプ4:聞こえた音が、知っているはずの単語やイメージと違う
「覚えた単語をネイティブの発音で聞くと全く違う音に聞こえる」感覚はありませんか。これは、個々の音の正しい発音や、英語特有の「音声変化」(単語同士が繋がったり、音が消えたりする現象)が原因で違違う音に聞こえていると考えられます。
対策: 「フォニックス」を学ぶ
英語の基本的な音の出し方を習得しましょう。リエゾン(連結)、リダクション(脱落・弱化)といった音声変化のルールを理解し、自分でも発音できるようになると、ネイティブの英語が格段に聞き取りやすくなります。
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悔しさをバネに!着実なリスニング上達のための5つの具体的ステップ
リスニング力を鍛えるには、正しい練習法が必要です。そこで次の5つのステップを踏むと、リスニング力の上達に繋がるので、実践しましょう。
ステップ1:聞き取りの土台を築く【語彙力・文法力の強化】
まず聞き取りの土台を築くためには、語彙力・文法力を強化する必要があります。なぜなら 語彙力・文法力が不足していると、たとえ音が聞き取れても意味を理解することができないからです。
具体的には、リスニング教材で聞き取れなかった単語や、知らない表現が出てきたらメモして調べてみましょう。同時に関連する文法も確認しながら学ぶことで、リスニングの力は確実に伸びていきます。
ステップ2:個々の音を聞き分ける【英語の正しい発音の把握】
リスニング力を向上させるには、自身が正しい発音をできるようにする必要があります。人間は、自身が出せる音しか聞き取れない習性があるため、正しい発音を知り話せるようにしましょう。
そのためには、英語の正しい発音にフォニックス学習は不可欠です。ちなみに、英語には、「名前読み」と「音読み」の2種類があります。分かりやすくカタカナ表記すると、以下のとおりです。
名前読み例:ABC→エー、ビー、シー
音読み例:ABC→ェア、ブ、ク |
正しい発音を習得するために、基本的な母音・子音の練習から始めてみましょう。口の動きが難しく感じたときは、YouTubeやInstagramなどの動画を参考にしたり、英会話教室やオンラインレッスンを活用するのも効果的です。
フォニックスをしっかり学ぶことで、リスニング力は飛躍的に向上していきます。
ステップ3:繋がる・消える音を捉える【音声変化を覚える】
英語特有の音声変化を知り、繋がったり消えたりする音を習得しましょう。音声変化をリエゾンといい、ネイティブの会話で自然に発生します。分かりやすいようにカタカナ表記した例を紹介します。
例:turn+on→ターン+オン
リエゾン例:turn+on→ターノン |
言葉と言葉が繋がって発音される際に、文字上には存在しない音が生じるのです。
リエゾンには以下の3種類があります。
- 連結「リンキング」:語尾の音と次の頭の音が繋がり、変化する
- 脱落「リダクション」:音が脱落し変化する
- はじき音「フラッピング」:母音に挟まれたtがラ行に近い音に変化する
音声変化を習得するための練習法が2つあるので、実践してみましょう。
オーバーラッピング(難易度:★): スクリプトを見ながら音声と同時に発音します。音と文字を同時に確認できると、お手本と自身の発音や音声変化の違いなどを感じとれます。またネイティブのリズムやイントネーションの習得にも効果的です。
オーバーラッピングができるようになったら、シャドーイングを実践しましょう。
シャドーイング(難易度:★★): スクリプトを見ずに音声に続いて復唱します。音声変化を含む自然なリズムやイントネーションを身体で覚える方法です。さらに、スクリプトを見ずに発音するため、リスニング力と短期的な記憶力も鍛えられます。
ステップ4:英語の音に慣れる【英語のシャワーで耳を慣らす「多聴」のすすめ】
英語の音に慣れる「多聴」は、たくさんの英語を聞き流し、大意を掴む学習法です。これによりネイティブの速度やリズムに慣れ、表現力も向上します。教材は、自分の興味のある分野を選ぶと楽しく継続しやすいでしょう。
ただし、 自身の英語レベルで7~8割程度理解できる教材を選ぶことが、徐々にステップアップでき成長を実感するポイントです。またBGM感覚で聞きっぱなしにしないために、以下の方法を取り入れてみましょう。
リテンション(難易度:★★★): リテンションは、聞いた英文を一時的に記憶し、正確に復唱したり、内容を自分の言葉で言い換えたりするトレーニング法です。「1文全て聞き終わってから、数秒後に口に出す」工程を繰り返します。
この方法は、シャドーイングよりリピート文が長いため、長期的な記憶力を必要とします。その結果、聞いた内容を「理解しながら保持する力」を養えるため、リスニング力だけでなく、スピーキング力の向上にもつながります。
ステップ5:無理なく続ける【自分のレベルに合わせた教材選びと段階的学習】
リスニング力を鍛えるには、自身のレベルに適した教材で、段階的に上達する必要があります。レベルの高い教材は、理解できずに挫折したり、基礎ができず効果的な上達を見込めない可能性があります。
自分のリスニング力を知る目安として、以下を参考にしてみてください。
初心者 | TOEIC470点以下
英検3級以下 |
リスニングのスクリプトを読んでも理解できない |
中級者 | TOEIC470点~730点
英検準2級~2級 |
リスニングのスクリプトを読むと理解できるが、聞くと理解できない |
上級者 | TOEIC730点以上
英検準1級以上 |
音声がゆっくりだと理解できるが、速い、もしくは長いと理解できない |
レベル別教材選びのポイントと継続のためのヒント
上記のレベルを踏まえて、 それぞれに合った学習内容の方向性は以下のようになります。
- 初心者:基礎となる語彙力・文法力を補う学習教材
- 中級者:英語特有の音声変化を鍛える学習教材
- 上級者:英語を英語のまま理解できるようにする英会話
教材を選ぶ際は、 以下の点も意識すると良いでしょう。
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学習効果を半減させない!リスニング学習の注意点
ここで注意したいのは、すぐにスクリプトや答えを見ないことです。聞き取れない箇所があっても、まずは繰り返し音声を聞き、全体の流れや要点を掴む努力をしましょう。
文字情報に頼りすぎると、「聞く力」が伸び悩む原因になります。完璧を目指さず、粘り強く耳で理解する力を鍛えることが、着実な上達への近道です。
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リスニング上達の「武器」を手に入れる!目的別・おすすめ英語教材ガイド
リスニング力を鍛えるのに、自身に適した英語教材は成長への手助けになります。ここでは、目的別におすすめの英語教材を紹介します。
【単語・熟語力UP】文脈で覚えて忘れない!音声学習にも強い単語帳
おすすめ教材:「英検文で覚える単熟語」シリーズ(旺文社)
長文を読みながら単語や熟語を覚える形式の単語帳です。リーディング学習に効果的であり、文脈の中で意味を捉える力が養われ、記憶にも定着しやすい特徴があります。
またレベル別(準1級、2級、準2級、3級など)に分かれて出版しており、自身のリスニングレベルに合わせたテキストが選べます。さらに、専用のリスニング用アプリ(「英語の友」など)を活用すれば音声を聞けるため、リスニング対策に優れています。
【文法・構文理解】聞き取りの土台を固める!頼れる文法書2選
① 中学英語から復習したい方向け:「スーパーステップ 中学英文法」(くもん出版)
英語の基礎に不安があり、中学レベルの文法を効率よく復習したい方におすすめです。会話で頻繁に使われる重要な文法事項が、過不足なくコンパクトにまとめられています。薄手でシンプルな構成であり、文法書が苦手な初心者の方でも最後まで取り組みやすくなっています。
② 基礎固め後、さらにステップアップしたい方向け:「SKYWARD 総合英語」(桐原書店)
こちらは、前項の『スーパーステップ』などで英語の土台を固めた後におすすめの教材です。中学から高校レベルまでの英文法を幅広く網羅しています。各文法事項が実際の会話や文中でどのように使われるか、概念的な説明も豊富で理解が深まります。
ただし、500ページを超えるボリュームがあるため、全てを読み通すというよりは、分からない箇所を参照する辞書的な使い方や、特定の単元を重点的に学習するのに適しています。
【発音・フォニックス】正しい音を知る第一歩!発音改善におすすめの一冊
おすすめ教材:「CD BOOK <フォニックス>できれいな英語の発音がおもしろいほど身につく本」(アスカカルチャー)
「自分の発音が合っているか自信がない」「ネイティブの発音に近づきたい」と感じている方におすすめです。この本では、英語の基本的な音(母音・子音)の発音から、単語が連なった際の音声変化やリズムの法則まで体系的に学べます。付属CDを活用し、耳と口を使って繰り返し練習できます。
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独学でのリスニング学習に限界を感じているあなたへ
独学でリスニング学習を進めると、限界を感じる方が少なくありません。リスニング力を鍛えるためには、自身の課題を見出し、クリアするために効率的なカリキュラムを組む必要があります。そこで当スクールのプロ講師から指導を受けるメリットをご紹介します。
あなたの「聞き取れない原因」に合わせた、オーダーメイドの学習プラン
リスニングが上達しない原因は、一人ひとり異なります。そのため、英語壱番のマンツーマンレッスンでは、まず講師があなたのリスニングにおける強みと弱点を丁寧に分析します。
その上で、「音声変化の聞き取りが苦手」「語彙力が追いつかない」など、個別の課題に合わせた最適な学習計画をご提案します。
例えば、リスニング力向上に特化したプログラムを組むことで、弱点を集中的に克服し、効率的なスキルアップを目指せます。画一的なカリキュラムではなく、あなただけのプランで学習を進められるのが、マンツーマンの大きな利点です。
実践的な素材と的確なフィードバックで、「わかる」を「できる」へ
英語壱番では、効果的なリスニング学習のために、最新の教材やオンラインツールなどを活用しています。英語ニュース、インタビュー、ポッドキャストなど、多様な生の英語に触れる機会を提供します。
レッスン中は、ただ聞くだけでなく、どこが聞き取れなかったのか、なぜ聞き取れなかったのかを講師と一緒に確認します。その場で的確なフィードバックを受けられるため、「なんとなく聞き流す」状態から脱却し、着実に聞き取る力を伸ばしていくことができます。
つまり、 自分のペースで学習を進めながらも、プロの視点からのアドバイスを得られる環境なのです。
日本人講師だからこそ深く共感し、的確に指導できること
英語壱番の講師は、皆さんと同じように、日本で英語を学び、習得してきた日本人です。だからこそ、日本人が英語学習でつまずきやすいポイント、特にリスニングで苦労する箇所や「悔しい」と感じる気持ちを深く理解しています。
「ネイティブ講師には聞きづらい」「英語での説明だとニュアンスが掴みきれない」といった経験はありませんか? 日本人講師なら、複雑な文法事項や音声変化のルールなども、必要に応じて日本語で丁寧に解説できます。
あなたの疑問点に的確に答え、理解度に寄り添いながら、着実にステップアップできるようサポートします。
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まとめ
「英語が聞き取れない…悔しい」この記事では、その原因と対策、具体的な練習法をご紹介しました。リスニング上達の鍵は、まず「なぜ聞き取れないのか」原因とご自身のレベルを把握することです。闇雲な学習では悔しい思いを繰り返しかねません。
しかし、レベルに合った教材で段階的にトレーニングを継続すれば、着実に力は伸びます。そして英語特有の音声変化が聞き取れるようになれば、コミュニケーションはもっと円滑になるはずです。もう「聞き取れない」と落ち込む必要はありません。
もし独学での正しい練習法やモチベーション維持に悩み、「また悔しい思いをしそう…」と感じるなら、当スクールへお気軽にご相談ください。あなたの「悔しい」を「聞き取れる」自信に変えるお手伝いをします。一緒に成長を実感しましょう。
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投稿者プロフィール

- 英語壱番 代表
-
幼少~高校まで語学に興味はなく、大学時代に一念発起し、英語力に磨きをかける。卒業後、某メーカーの海外営業としてインドネシアに駐在し、東南アジアに位置するメーカーに製品の提案、販売に従事。現在は対面、オンラインの双方にて英語を教えている。カナダと中国に留学経験あり。英語のほか、中国語、インドネシア語も堪能。
資格:TOEIC 970、HSK 6級
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