ボン・ジョヴィ「イッツ・マイ・ライフ」歌詞・和訳・意味を解説
Bon Jovi in Montreal in 2007 (CC BY 2.0, Rosana Prada)
It’s my life, it’s now or never ――このフレーズに心を揺さぶられた方も多いのではないでしょうか?
2000年にリリースされたボン・ジョヴィの代表曲「イッツ・マイ・ライフ」は、アルバム「Crush」に収録され、世界的なヒットを記録しました。
力強いロックサウンドとポップなメロディが融合し、「逆境に屈せず、自分らしく生き抜く」というメッセージを届けています。
本ブログでは、「イッツ・マイ・ライフ」の歌詞を和訳し、曲に込められた意味や英語表現を詳しく解説します。
目次
- 1 ボン・ジョヴィ「イッツ・マイ・ライフ」の歌詞と和訳
- 2 ボン・ジョヴィ「イッツ・マイ・ライフ」の歌詞の意味
- 2.1 This ain't a song for the broken-hearted
- 2.2 You're gonna hear my voice when I shout it out loud
- 2.3 It's my life, it's now or never
- 2.4 I just wanna live while I'm alive
- 2.5 Like Frankie said, I did it my way
- 2.6 this is for ones who stood their ground
- 2.7 For Tommy and Gina who never backed down
- 2.8 Luck ain't even lucky, gotta make your own breaks
- 2.9 Better stand tall when they're callin' you out
- 3 まとめ - 自分で人生を切り拓く -
ボン・ジョヴィ「イッツ・マイ・ライフ」の歌詞と和訳
まずは、この名曲の歌詞と和訳を見てみましょう。YouTubeの公式MVも合わせてご紹介しますので、視聴しながら楽しんでください。
この曲は、ジョン・ボン・ジョヴィ、リッチー・サンボラ、そしてマックス・マーティンが共同で作詞・作曲を手がけました。
[Verse 1]
This ain't a song for the broken-hearted
No silent prayer for the faith-departed
I ain't gonna be just a face in the crowd
You're gonna hear my voice when I shout it out loudこれは心に傷を負った
人のための歌じゃない
信仰心を失った人への
静かな祈りでもない
俺はただの群衆の一人として
埋もれたくないんだ
俺が大声で叫べば
お前は聞こえるだろう[Chorus]
It's my life, it's now or never
I ain't gonna live forever
I just wanna live while I'm alive
(It's my life)
My heart is like an open highway
Like Frankie said, “I did it my way”
I just wanna live while I'm alive
It's my lifeこれが俺の人生だ
今しかないんだよ
永遠に生きるつもりなんてない
ただ生きている間は
全力で生きたいんだ
俺の心は広がるハイウェイのようだ
「俺は俺のやり方で生きたんだ」
そうフランキーが言ったように
俺は生きている間
全力で生きたいんだ
これが俺の人生だ[Verse 2]
Yeah, this is for ones
who stood their ground
For Tommy and Gina
who never backed down
Tomorrow's gettin' harder,
make no mistake
Luck ain't even lucky,
gotta make your own breaksこれは信念を曲げず
立ち続けた人たちへの歌
トミーとジーナのように決して
屈しなかった人たちへの歌だ
明日はもっと厳しくなる
間違いなくね
運なんてものは頼れない
自分で切り拓くしかないんだ[Chorus]
It's my life, it's now or never
I ain't gonna live forever
I just wanna live while I'm alive
(It's my life)
My heart is like an open highway
Like Frankie said, "I did it my way"
I just wanna live while I'm alive
'Cause it's my lifeこれが俺の人生だ
今しかないんだよ
永遠に生きるつもりなんてない
ただ生きている間は
全力で生きたいんだ
俺の心は広がるハイウェイのようだ
「俺は俺のやり方で生きたんだ」
そうフランキーが言ったように
俺は生きている間
全力で生きたいんだ
これが俺の人生だから[Pre-Chorus]
Better stand tall
when they're callin' you out
Don't bend, don't break,
baby, don't back down誰かがお前を名指ししたときは
堂々と立ち上がれ
下を向くな、折れるな、
絶対に引き下がるな[Chorus]
It's my life and it's now or never
'Cause I ain't gonna live forever
I just wanna live while I'm alive
(It's my life)
My heart is like an open highway
Like Frankie said, "I did it my way"
I just wanna live while I'm alive
It's my lifeAnd it's now or never
I ain't gonna live forever
I just wanna live while I'm alive
(It's my life)
My heart is like an open highway
Like Frankie said, "I did it my way"
I just wanna live while I'm alive
It's my lifeこれが俺の人生だ
今しかないんだよ
永遠に生きるつもりなんてない
ただ生きている間は
全力で生きたいんだ
俺の心は広がるハイウェイのようだ
「俺は俺のやり方で生きたんだ」
そうフランキーが言ったように
俺は生きている間
全力で生きたいんだ
これが俺の人生だから今しかないんだよ
永遠に生きるつもりなんてない
ただ生きている間は
全力で生きたいんだ
俺の心は広がるハイウェイのようだ
「俺は俺のやり方で生きたんだ」
そうフランキーが言ったように
俺は生きている間
全力で生きたいんだ
これが俺の人生だから
ボン・ジョヴィ「イッツ・マイ・ライフ」の歌詞の意味
Bon Jovi at Madison Square Garden
(Wikipedia, CC BY 2.0, slgckgc)
ではここから、歌詞の中で気になる英語表現をピックアップして、意味など詳しく解説していきます。
This ain't a song for the broken-hearted
ain't
ain't は、非常にカジュアルでスラング的な表現です。特に会話や歌詞でよく使われ、ここでは isn't の代わりとして使われています。
ain't は他にも、I am not が I ain't、You are not が You ain't になるように、さまざまな場合に使われます。
また、現在完了形の代わりに使われることもあります。
例えば、She hasn't finished yet.(彼女はまだ終わっていない)を She ain't finished yet.と言い換えることができます。
ちなみに、歌詞の3行目 I ain't gonna be just a face in the crowd は、I am not going to be just a face in the crowd と書き換え可能です。
この表現には、「群衆に埋もれたただの存在にはならない」という強い決意が込められています。
the broken-hearted
この表現は「心に傷を負った人」と訳すことができます。
broken-hearted は形容詞で、「心に傷を負った」「心が壊れた」という意味です。
ここで注目すべきは、形容詞の前に the が付いている点です。
the + 形容詞 の形になると、「そのような状態にある人々」を指します。
例えば the rich ですと「裕福な人たち」、the young ですと「若者たち」といった訳し方になります。
このルールに基づき、the broken-hearted は「心に傷を負った人」という意味になります。
同じく歌詞2行目の the faith-departed も、同じ構造をしています。
faith-departedは「信仰を失った」という意味の形容詞です。
これにtheをつけることで「信仰を失った人たち」と解釈されます。
You're gonna hear my voice when I shout it out loud
shout out loud
この表現は「大声で叫ぶ」という意味を持つフレーズです。
例えば、She shouted out loud when she won the prize.(彼女は賞を取ったとき、大声で叫んだ)といった形で使用します。
また、"shout out loud"に目的語を挿入する場合は、"shout ~ out loud" の形になります。
例えば、She shouted her feelings out loud.(彼女は自分の気持ちを大声で叫んだ)や、He shouted "I love you!" out loud.(彼は「愛してる!」と大声で叫んだ)といった形となります。
なお歌詞では、"shout it out loud" のように "it" が挿入されていますが、ここでの "it" は「俺のメッセージ」や「俺の信念・意志」といったニュアンスを含んでいると考えられます。
It's my life, it's now or never
now or never
曲の中で最も盛り上がる部分ですね。
この "now or never" は直訳すると「今か、さもなくば永遠にない」という意味になりますが、実際には「今しかない」「今やらなければ永遠に機会を逃す」という切迫感を伴うニュアンスで使われます。
例えば、If we don't buy the house today, someone else will take it. It's now or never.(今日この家を買わなければ、誰か他の人に取られてしまう。今しかないんだ)といった形で、大事な決断をするときなどに活用できます。
歌詞の中では、このフレーズを通じて「人生は一度きり。だから今行動しろ」という力強い決意が表現されているように感じられます。
I just wanna live while I'm alive
live
この文を直訳すると「私はただ、生きている間に生きたいだけだ」となり、かなり不自然に聞こえます。
しかし"live" には「生きる」だけでなく、文脈によって「充実した人生を精一杯送る」というニュアンスが含まれることがあります。
歌詞の "while I'm alive"(自分が生きている間に)というフレーズと組み合わせることで、「人生を精一杯送りたい」という強い意志が込められた表現になっています。
alive
"alive" は形容詞で、「生きている」「命がある」という意味です。
歌詞のように、I'm alive(私は生きている)や、He is still alive(彼はまだ生きている)といった形で使われます。
また、while は「~している間に」を意味する接続詞で、文中で時間的な状況を表す役割を果たします。
Like Frankie said, I did it my way
do it my way
このフレーズは、「自分のやり方でそれを行う」という意味を持ちます。
"my way" は「自分のやり方」や「自分のスタイル」といったニュアンスを表します。
歌詞では "do" が過去形の "did" になっているため、「自分らしくやり遂げた」という誇りや満足感が込められているのが特徴です。
また、このフレーズは日常会話でもよく使われ、I’ll do it my way.(自分のやり方でやるよ)といった形で使われます。
ちなみに、歌詞中に登場する "Frankie" という名前は、「フランク・シナトラ」を指しているとされています。
同じニュージャージー州出身のシナトラの名曲 "My Way" への敬意を込め、自分らしく生きる決意を表現しているのです。
this is for ones who stood their ground
stand one's ground
このイディオムは直訳すると「自分の場所に立つ」ですが、「信念を曲げない」「屈しない」という意味で使われます。
例えば、She stood her ground and said no.(彼女は屈せず「ノー」と言った)や、The soldier stood his ground in the battle.(その兵士は戦場で踏みとどまった)のように活用します。
歌詞では困難やプレッシャーに屈せず、自分の信念や立場を守り抜いた人々を称えています。
つまり、「自分らしさを失わず、毅然と立ち続けた人々」に向けられたメッセージが込められているのです。
For Tommy and Gina who never backed down
back down
直訳すると「後ろに下がる」ですが、このイディオムは「降参する」「折れる」「屈する」という意味で使われます。
使い方としては例えば、He didn’t back down.(彼は屈しなかった)や、Why did you back down so easily?(なぜそんなに簡単に折れたの?)といった形で使います。
歌詞では "never"(決して~ない)と一緒に使われることで、「決して屈しなかった」という強い意味を持っています。
ところで、歌詞に登場する Tommy(トミー) と Gina(ジーナ) は誰なのか気になりませんか?
彼らはボン・ジョヴィの代表曲 "Livin' on a Prayer" にも登場する架空のカップルです。
経済的な困難にもめげず、希望を持って生き抜く若者として描かれています。
"It’s My Life" では、彼らのように決して諦めない人々への賛歌として、再び名前が登場しています。
Luck ain't even lucky, gotta make your own breaks
gotta
"gotta" は英語のカジュアルな表現で、"have got to" の略です。
「~しなければならない」「~する必要がある」という意味で、主に日常会話で使われます。
例えば、I gotta go now.(もう行かなきゃいけない)や、You gotta try this!(これ絶対試してみなきゃ!)といった形で使われます。
gotta は "have to" と似た意味で、代わりに使うことができます。
ただし"gotta" は非常にカジュアルな響きがあるため、フォーマルな場では避けるのが一般的です。
make your own breaks
このフレーズはイディオムで、「自分のチャンスを自分で切り拓く」「自ら行動してチャンスを作り出す」というニュアンスを持ちます。
"break" は「壊れる」「休憩」という意味でよく知られていますが、「チャンス」や「運」を指すこともあります。
直訳すると「自分自身のチャンスを作る」という意味になります。
歌詞の Luck ain't even lucky(運なんて当てにならない)や、gotta make your own breaks(自分でチャンスを作り出さないと)には、行動することで自らチャンスを切り拓けという力強いメッセージが込められています。
このイディオムは日常会話でも使われ、He didn’t wait for luck; he made his own breaks.(彼は運を待たず、自分でチャンスを作り出した)や、If you want success, you need to make your own breaks.(成功したいなら、自分でチャンスを作り出す必要がある)といった形で活用されます。
Better stand tall when they're callin' you out
stand tall
直訳すると「背筋を伸ばして立つ」という意味ですが、このイディオムは「堂々とする」「毅然と立ち向かう」というニュアンスを持っています。
Stand tall and face your fears.(胸を張って恐怖に立ち向かえ)や、She stood tall despite the criticism.(彼女は批判にも屈せず堂々としていた)といった形で使用されます。
このフレーズは、困難な状況でも自信や誇りを持って行動する姿勢を表す表現です。
call out
"call out" は、さまざまな意味を持つ表現です。たとえば、「大声で呼びかける」という意味や、「~を非難する」「~を責める」といったニュアンスがあります。
She called him out for his mistake.(彼女は彼のミスを責めた)や、He was called out for his bad behavior.(彼は悪い行いを非難された)といった文脈で使用されます。
歌詞の "Better stand tall when they're callin' you out" では、この表現が「批判を受けたときでも、自信を持って毅然と対応しろ」という強いメッセージを伝えています。
まとめ - 自分で人生を切り拓く -
今回は、ボン・ジョヴィの代表曲「イッツ・マイ・ライフ」を取り上げ、その歌詞・和訳・意味についてご紹介しました。
「イッツ・マイ・ライフ」は、もともとボン・ジョヴィ自身の人生を題材にした楽曲だったそうですが、「It’s my life(これが俺の人生だ)」というフレーズが多くの人々の共感を呼び、幅広い層に受け入れられる名曲となりました。
今後もこのブログでは、名曲を取り上げながら、その歌詞や使用されている英語表現の意味を解説していきます。
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投稿者プロフィール
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幼少~高校まで語学に興味はなく、大学時代に一念発起し、英語力に磨きをかける。卒業後、某メーカーの海外営業としてインドネシアに駐在し、東南アジアに位置するメーカーに製品の提案、販売に従事。現在は対面、オンラインの双方にて英語を教えている。カナダと中国に留学経験あり。英語のほか、中国語、インドネシア語も堪能。
資格:TOEIC 970、HSK 6級
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