バリ島旅行で気をつけること|実体験から学んだ注意点
先日、バリ島の言語事情について記事を書きましたが、今回はバリ島旅行で気をつける点についてまとめてみました。他のバリ島旅行専門サイトにも旅行時の注意情報がたくさん掲載されていますが、私が実際に経験した中で、「これも書いておいた方が良いだろう」と思った注意点も含めています。
私はバリ島のホテルで数ヵ月働いた経験と、インドネシアに4年間駐在した経験があります。その間に得た知識が、皆さんの旅行のお役に立てれば幸いです。
バリ島旅行で気をつける
害虫対策
蚊に気をつける
まず、蚊に注意しましょう。マラリアのリスクは低いものの、デング熱にかかる危険性があります。デング熱に感染すると、高熱が出て数日間動けなくなることがあり、重症化すると入院が必要になる場合もあります。最悪の場合、命に関わることもあります。
外出する際は、部屋に「アース おすだけノーマット」などの殺虫剤を使用し、しっかりと虫よけ対策をしましょう。また、ゴルフなど屋外で長時間過ごす際には、虫よけスプレーを使用することをおすすめします。
筆者の知人もインドネシア滞在中にデング熱に感染し、高熱で数週間苦しんだ人がいました。十分に注意してください。
トムキャット(Tom Cat)に気をつける
トムキャット、別名「やけど虫」という昆虫をご存知でしょうか?東南アジアではよく見かける昆虫です。見た目は大きめのアリに似ており、体にはオレンジと黒の縞模様があります。この昆虫には毒があり、体液に触れると皮膚が水ぶくれのようになります。そして、数日間痛みが続きます。
もし部屋にトムキャットがいた場合、絶対に潰さずに、紙などを使ってそっと外に逃がしてください。「アース おすだけノーマット」などの殺虫剤を使用すれば、部屋への侵入を防ぐことができます。
ちなみに、私がインドネシアに初めて行った時、この昆虫についての知識がありませんでした。実際に部屋にいたトムキャットを指で潰してしまい、その結果、指にやけどのような水ぶくれができました。ヒリヒリした痛みが強かったのを思い出します。
私の場合はそれほど生活に支障は出ませんでしたが、人によっては水ぶくれがかなり大きくなることもあるので、十分に気を付けてください。
*トムキャットの画像はページ最下部のリンクよりご確認ください。
貴重品対策
セーフティボックスを使用しない
ホテルの部屋に備え付けのセーフティボックス(金庫)にお金やパスポートなどの貴重品を預けることはおすすめしません。なぜなら、ホテルのスタッフは「秘密のパスワード」を使って簡単に開錠できることを覚えておいてください。実際に、自分が設定したパスワードとは別の方法で開けられ、貴重品が盗まれたケースもあります。
パスポートは常に携帯、お金は分けて保持
パスポートは外出時にも常に携帯してください。また、現金は一つの財布にまとめず、複数の場所に分けて持つことをおすすめします。例えば、財布の中、ズボンのポケット、パスポートケースなどに分散させると良いでしょう。
鍵付きスーツケースに入れる
持ち運びが難しい貴重品は、鍵付きのスーツケースに保管するのが安全です。鍵付きトランクはセーフティボックスよりも信頼性が高いと考えられます。
スーツケースの安全対策
「スーツケースごと持っていかれるのでは?」と心配されるかもしれませんが、その場合は自転車の盗難防止用として販売されている「ワイヤーロック」を使用してください。例えば、スーツケースの取っ手にワイヤーロックを通し、それを机の脚などに結び付けておきましょう。
「そこまでする必要があるのか?」と思われるかもしれませんが、ここまで対策する旅行者は少なくありません。
もちろん、安価で簡単に切断できるワイヤーロックはおすすめしません。ボルトクリッパーでも容易に切断できない頑丈なものを選んでください。
貴重品ではないが…
なお筆者は貴重品ではないものの、無くなると困る物を盗まれた経験があります。それはサンダルです。数年愛用していたサンダルが、わずか20分ほど外出していた間に盗まれてしまいました。
使い古したもので貴重品とは言えませんが、やはり少し困りました。幸い、現地で新しいサンダルを調達して事なきを得ましたが、この経験から学んだことがあります。
自分にとっては貴重品ではなくても、現地の人にとっては価値のあるものと見なされる場合があります。ですので貴重品でなくても無くなると困る物は、ロック付きのスーツケースに入れて保管するのが安心です。
ぼったくり対策
ガイドを装う人に気をつける
観光地では、にこやかに「日本人ですか?」と英語や日本語で話しかけてくる人に注意が必要です。頼んでもいないのに、「こちらを案内しましょうか?」と親切そうにガイドを申し出てくることがあります。こうした人々には十分気を付けてください。
ガイドが終わると、チップを要求されることが多々あります。チップが足りないと機嫌が悪くなり、後始末が面倒になることもあります。こうしたトラブルを避けるためにも、関わらないのが一番です。
宗教施設では、勝手にガイドを始めて「Donasi(寄付)をお願いします」と言ってくる人もいますが、これも実質的にはチップの要求です。
基本的に、現地で待ち構えている頼んでいないガイドは無視しましょう。声をかけられても、「No need」や、日本語が通じる場合は「必要ないです」と断ってください。完全に無視しても構いません。
*Dnasi(ドナシ)とはインドネシア語で「寄付」の意味です。
お土産の押し売りは無視
観光地では、日本語や英語で欲しくもないお土産を押し売りしてくる人たちがいます。木彫りや写真、キーホルダーなど、様々な品物が対象です。基本的に、これらのお土産の押し売りには応じる必要はありません。言葉をかけずに無視するのが一番です。
たちの悪い人は、それでもしつこく付きまとってくることがありますが、これも無視で大丈夫です。情に流される必要はないです。彼らを空気のように扱う感じで、冷静に対応してください。
タクシー利用時の注意点
タクシーはBluebirdを利用する
Bluebirdのタクシー, ロゴが青い鳥(Wikipedia, Celica21gtfour, CC BY-SA 3.0)
バリ島でタクシーを利用する際は、「Bluebird」(ブルーバード)というタクシー会社がおすすめです。
Bluebirdはインドネシア最大のタクシー会社でメーターをしっかりと使用し、不正を行う運転手が少ないため安心して利用できます。
また、「MyBluebird」という配車アプリもあり、事前にダウンロードして利用すると便利です。もちろんホテルのフロントで配車を依頼することも可能です。
Grabを利用したくない方には、Bluebirdが最適な選択肢です。
偽物のBluebirdタクシーに注意
Bluebirdに似ているが偽物のタクシー, ロゴの違いに気をつける
注意すべき点として、Bluebirdのロゴに似せた偽物のタクシーが存在します。これらのタクシーには質の悪い運転手が多く、利用を避けるのが賢明です。
筆者も、慣れない頃にこうしたタクシーに乗り、ぼったくられた経験があります。
路上での「Taxi?」の呼びかけは無視
路上で「どこに行くの?」「タクシーいる?」と英語や日本語で声をかけてくる人たちがいます。これらも基本的に無視して構いません。
この対応は「お土産の押し売り」に対するものと同様です。聞こえないふりをしてそのまま通り過ぎるのが無難です。
病原菌対策
インドネシアでは、食中毒、コレラ、チフス、アメーバ赤痢などの病原菌が存在します。インドネシアに駐在している日本人の中にも、これらの病気に悩まされた方が少なくありません。
幸いにも筆者はインドネシアに4年間駐在していましたが、大きな病気にかかることなく過ごすことができました。ここでは、私が注意していた点をいくつかご紹介します。
水に気をつける
ダノンのAQUA, これを飲んでおけば大丈夫(Wikipedia, Iid Muiz, CC BY-SA 4.0)
まず、日本とは異なり、インドネシアでは水道水を飲むことができません。飲み水は、コンビニなどで販売されているペットボトルの飲料水を飲んでください。その際、購入前にペットボトルの蓋がしっかり閉まっているか確認することが重要です。中には、開封済みのボトルに水を再び詰め替えたものもあります。
歯磨きの際も、可能であればペットボトルの飲料水を使って口をすすぐようにしてください。また、シャワーを浴びるときには、口をしっかり閉じて水が入らないように気を付けましょう。
氷も心配なら取り除く
筆者自身は氷で体調を崩したことはありませんが、心配な方はウェイターに「Ice, no need.」と伝え、氷を除いてもらうようにしましょう。
もし間違えて氷入りのドリンクが出てきた場合は、「No, no, no ice」と繰り返し伝えれば、取り替えてもらえます。
生野菜に気をつける
現地でも有名な日本食レストランで提供されるサラダは比較的安全です。しかし、それ以外の地元の食堂や屋台などで提供される生野菜には注意が必要です。
できるだけ火を通したものを選んで食べるようにしてください。
まとめ
今回はバリ島旅行で気をつけるべき点についてまとめました。「バリ島に行って大丈夫なのか?」と不安に感じるかもしれません。しかしその不安を帳消しにするほどの魅力が、バリ島にはあります。間違いなく訪れる価値のある観光地です。
しっかりと対策をして、ぜひ充実したバリ島旅行を楽しんでください。
参考情報
・デング熱について(Wikipedia / 昆虫、患部の写真あり)
・トムキャットについて(フマキラー社 / 昆虫、患部の絵・写真あり)
・駐在員時代に使っていた「おすだけノーマット」(アース製薬)
・MyBluebird Taxiのアプリ(App Store)
・MyBluebird Taxiのアプリ(Google Play)
投稿者プロフィール
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