【社会人向け】英語の勉強が続かない理由とその対策
理由はシンプルです。結局のところ、今すぐ使う機会がないから勉強が続かないのです。
私の経験
私は学生時代に英語を、社会人時代に駐在先でインドネシア語を、そして退職後に中国語を学んできました。
どの言語も、実際に使わなければならない環境にいたため、勉強せざるを得ませんでした。身につけなければサバイバルできなかったからです。
一方で、「これからはベトナムの時代だ!」と思い立ち、ベトナム語の勉強を始めたことがあります。しかし、これには全く身が入りませんでした。
テキストを購入して最初の3日間は、「よし、頑張るぞ!」と意気込んで勉強を進めました。しかし、その勢いは長く続きませんでした。
少し経つと、
「今日はちょっと疲れたから、明日頑張ろう」
「…今日も疲れたし、明日こそ!」
「…また明日やろう…」
と、どんどん先延ばしになり、結局テキストの最初の5ページで挫折してしまいました。
使う環境がなければ勉強は続かない
ベトナム語の勉強を始めた当時、私はインドネシアに駐在していました。
当然のことながら、ベトナム語を使う機会などまったくありません。
それでも、すでに英語とインドネシア語で会話ができていた私は、語学の勉強方法は熟知していると自信を持っていました。「きっとベトナム語も楽勝で身につけられる」と楽観視していたのです。
ところが、いざ始めてみると、1週間も経たないうちに挫折してしまいました。
確かに、仕事終わりで疲れていると机に向かう気力が湧かない、という現実はありました。ですが、それだけが理由ではありません。
インドネシアに赴任したばかりの頃の私は、どれだけ疲れていてもインドネシア語の勉強を頑張ることができました。それは、できなければ仕事が成り立たない、同僚と信頼関係を築けない、といった切実な必要性があったからです。
このように、どれだけ語学の勉強方法やコツを知っていたとしても、実際に使う環境がなければ継続して勉強することはできないのです。
モチベーションは頼りにならない
外国語を習得したことがない方は、勉強が続かない理由を「モチベーションの不足」に求めがちです。
しかし、結論から言えば、使うか使わないかの環境が最も重要であり、モチベーションは二の次です。
私自身、ベトナム語のテキストを購入した最初の3日間は、とてつもないモチベーションを持って勉強を始めました。
それでも、仕事で疲れた体に鞭を打って机に向かうのが、次第に億劫になってしまいました。
モチベーションだけが高くても、実行に移せないのです。「明日は絶対に頑張るぞ!」と思っても、翌日になれば同じ言葉を繰り返しているだけ…。これでは前に進みません。
結局、勉強を習慣化するためには、英語を実際に使う環境を作り出すしか方法はありません。
では、忙しい社会人はどのようにして英語を使う環境を作るべきでしょうか?
社会人が英語を使う環境を作る方法
具体的には、以下の4つの方法が考えられます。
- 会社を辞めて英語圏に行く
- 外国人駐在員と交流できるイベントに参加する
- 副業やボランティアで英語を使う仕事に従事する
- 語学スクールを受講する
会社を辞めて英語圏に行く
「どうしても英語を身につけたい」——
そう感じている方には、思い切って会社を辞めて英語圏へ行くことをおすすめします。
このような話をすると、「帰国後の就職先が心配です」という声をよく耳にします。しかし、実際には心配する必要はありません。
現在、日本は深刻な人手不足の状況にあります。特に、日本語が流暢で英語も話せる人材は、どの企業からも歓迎される存在です。そのため、就職先は十分に見つかると言えます。
私の場合、どうしても中国語を身につけたいという思いから、30代で会社を辞め、翌月には中国へ渡りました。
途中でコロナの影響により帰国せざるを得ませんでしたが、外出が難しい状況でも部屋にこもって勉強を続けました。その結果、ビジネスでも通用するレベルの中国語を身につけることができました。
ではその後、就職先が見つからなかったのかというとそんなことはありません。
行動力や目標達成力、継続して勉強する力を評価いただき、就職活動を始めて約1ヵ月で内定を得ることができました。
「どうしても英語を身につけたい」という強い願望があるなら、迷わず行動に移すことをおすすめします。英語圏での生活は必ずあなたの力になります。
勇気を持って一歩踏み出し、後悔のない人生を歩んでほしいと心から願っています。
外国人駐在員と交流できるイベントに参加する
英語を身につけたいけれど、日本を離れることがどうしても難しい——そう感じる方も多いでしょう。
もちろん、英語圏に行くのがベストな方法ですが、それが現実的に難しい場合には、日本国内で英語を使う環境を作ることが必要です。
そのような方におすすめなのが、日本に住む外国人駐在員と交流できるイベントに参加する方法です。
私自身、英語力を維持するために活用していたのが、“Internations”という外国人駐在員向けのSNSです。
このSNSでは毎週のように何かしらのイベントが開催されており、外国人駐在員だけでなく、英語を練習したい日本人や人脈を広げたい方も多く参加しています。
イベントには無料と有料のものがありますが、私は主に有料のイベントに参加していました。その理由は、無料イベントに比べて参加者の質が高く、まともな人が多かったからです。
こういったイベントに参加すると、自然と英語を話さなければならない状況に置かれます。英語を使えなければイベントを楽しむことが難しいため、必然的に英語を勉強する動機も高まります。
副業やボランティアで英語を使う仕事に従事する
副業が許されている職場であれば、休日を活用して英語を使う環境を作ることができます。例えば、空港の国際線カフェでアルバイトをしたり、観光地のお土産ショップで接客をしたりすることで、自然と英語を使わざるを得ない状況を作り出せます。しかも、働きながらお金も稼げるというメリットがあります。
一方で、副業が難しい場合はボランティア活動という選択肢もあります。最近では、海外から日本に移住する家族が増えており、彼らを対象としたボランティア活動が注目されています。
例えば、日本語が不慣れな外国人のご家族に日本語を教えるボランティアでは、説明時に英語を活用する場面が多くなります。また、信頼関係を築くことで、家に招かれ一緒に食事をするなど、より自然な形で英語を練習する機会が得られることもあります。
これらの副業やボランティアでは、TOEICなどの資格試験でハイスコアを取る必要はありません。そのため、特別な準備をしなくても始めやすいのが魅力です。さらに、相手から感謝される喜びを感じながら英語を使う環境を作れるため、非常に実践的で価値のある方法と言えるでしょう。
語学スクールを受講する
「日本から出られない。イベントや副業よりも、まずは英語を話せるようになりたい」という方には、独学よりも語学スクールの受講をおすすめします。
特に、マンツーマンレッスンを選ぶことで、自分のペースに合わせた効率的な学習が可能になります。グループレッスンでは話す時間が限られたり、学習のペースが他の受講生に影響されることがあるため、マンツーマンのほうがより実践的と言えます。
ただし、通常のスクールでのマンツーマンレッスンは高額であることが多く、週1回しか受講できない場合が多いでしょう。しかし、週1回だけでは、残りの6日間に勉強しない可能性が高く、学んだ内容が定着しない悪循環に陥ることがあります。
そこで、レッスンに加えて日々の学習をサポートする「コーチング付き」のコースが最近注目されています。ただし、こうしたサービスは1カ月で何十万円もかかることがあり、利用をためらう方も少なくありません。
当スクールでは、オンラインレッスンを採用し、広告宣伝費を抑えることで、リーズナブルな価格で「週3回のレッスン+コーチング付き」のサービスを提供しています。無理なく続けられる学習環境をお探しの方は、ぜひホームページから詳細をご確認ください。
さいごに - 嫌でも英語を使うための環境を創ろう
忙しい社会人が英語を継続的に勉強するためには、環境作りが何よりも重要です。
英語を実際に使う機会を意図的に作り出し、英語を「勉強しなければならない状況」を生み出すことで、自然と英語力は伸びていきます。
どの方法を選ぶにしても、まずは一歩を踏み出すことが大切です。このブログが、そのきっかけになれば幸いです。
投稿者プロフィール
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幼少~高校まで語学に興味はなく、大学時代に一念発起し、英語力に磨きをかける。卒業後、某メーカーの海外営業としてインドネシアに駐在し、東南アジアに位置するメーカーに製品の提案、販売に従事。現在は主に対面、オンラインの双方で英語を教えている。カナダと中国に留学経験あり。英語のほか、中国語、インドネシア語も堪能。
資格:TOEIC 970、HSK 6級
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